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 1800年代アメリカの女の子は、
 針が持てる幼少のころから自らの結婚を夢見て
 13枚のベットスプレッドのキルトを作る習慣がありました。
 
 13という数は何だか良くない数みたいですが、
 ベーカーズダズン(パン屋さんの1ダース)という言葉があって、
 
 12コパンを買うと1コおまけについてくるので、そんな言葉が生まれたようです。
 
 12枚を婚約までに作り、婚約が整ってから作る13枚目のキルトがブライダルキルトです。ウェディングリングが現れるまでは、自分の一番好きなベストパターンをその為にとっておいてそれまでの12枚でしっかり技術を磨いていました。
 
 
 四角つなぎを基本とするパッチワークは
 直線的なデザインがどうしても多くなりますが、
 その中で大きな曲線カーブの美しいダブルウェディングは
 フォーパッチやナインパッチのカテゴリーに入らない単独デザインの代表格です。
 
 パターンの由来はもちろん「結婚指輪」。
 ギンメルリングを結婚式に花嫁が重ねてつける習慣からと言われています。
 (結婚式の指輪交換の時に婚約指輪をはずし、
 結婚指輪をはめ、その上から婚約指輪で永遠の愛の証としてロックするという意味だそうです)
 
 
 日本では、結婚指輪をマリッジリングと言いますが、英国圏ではウェディングリングが正式だそうです。このパターンは1920年代に突然現れて、30年代にかけて大流行しました。
 
 
 
 
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 基本のパターンを元に様々なバリエーションがあります。
 もちろん、色合わせにより、そのパターンは無限にひろがります。
 
 ベットカバーなど大物でなくても、リングピローやブライダルアルバムカバー、ランチョンマット、ティーコゼーなど
 愛情のこもった一品をご自身、ご家族、大切なお友達への手作りプレゼントにいかがでしょうか。
 
 
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 画像Iはトランテアン開店当時に作ったものです。
 
 いくらお店にあるといえども、とてももったいない感じがして、端切れを集めて作りました。
 
 白地の部分はリバティではなく、国産のローンです。中心の布のベージュ地はリバティですが、ブルー地はリバティではなさそうです。生地質はタナローンそっくりですが、フランス土産の布です。本人に聞いても布に興味のない人でどこのものやら解らずじまいです。
 今思えば、ここまで作るなら布もしっかりこだわって作ればよかったと...思い切りよくリバティ布を使えなかったんだなぁと思い出します。
 
 今見ると、ただ生地を集めてつくっただけで、何だかつまらないなとは思いますが、当時は出来上がって大きな達成感がありました。
 配色でもっとリングが絡み合って見える方法もあったのに...このベットスプレッドを作ってキルティングの面白さを知りました。キャップ型の指ぬきにも慣れ、キルトの腕も上ったと思います。
 
 ギンメルリングとは、二つ以上の指輪と指輪がロックされて止まる指輪のことです。
 昔のヨーロッパの習慣では、婚約中、おのおのの指にはめられた指輪を結婚式に花嫁の指のリングに花婿のリングを合わされて、はめられました。
 (指輪にサイズは...?)
 このロマンティックな風習がドイツからアメリカへの移民の間に伝えられ、パターンの名前にも使われるようになりました。
 そんな、言い伝えをあと3日早く知っていれば!!
 
 
 現代でもアンティーク屋さんや、教会のバザーで見つけることができるそうです。
 
 8月ももう終わり。。。
 秋の訪れはまだ感じられませんが…
 
 
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