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イエガーの手編み糸は英国王室御用達の手編み糸としても有名ですが、その歴史は130年以上前に遡ることができます。今も昔も産業が発達すると自然志向、健康志向になるのはおなじようで、リバティ氏の19世紀後半もそんな時代でした。当時、女性はコルセットでがっちりかためたファッションが一般的だったのですが、アーティストや一部セレブ?の間ではすでにコルセットを捨て、ゆったりとした服に変わっていました。(女性をコルセットから解放したことで有名なココシャネルより50年以上前のことです)
1883年英国合理服展覧会でリバティ社の布が銀賞に輝きました。受賞理由は「リバティ社の布は合理的な服と、健康的な服を結びつける上で本質的に際立った役割を果たした」健康的というのは、布地の純粋性、自然な染色、どんな仕上げや加工をしてない品質の高さ、本来の素材の持つ以上によく見せるための人工処理などをしてないという規定にのっとったものです。そして、1884年英国国民健康協会展で「ドイツ人、イエガー博士がもたらした純毛の下着を着て、リバティの布で作った服を着れば、健康的な衣服生活ができる」と論文発表されました。
イエガー博士が健康文化論をたてたのは、1870年「ウールは病原菌を防ぐ高機能繊維で、羊毛は人間の汗と体臭を吸収し、ただちに吐き出してくれる健康的な素材」という内容でした。繊維としてのウールは、冬暖かく夏涼しい、吸湿性に富み、濡れてもサラッとしているのが特徴で、特に吸湿性は他の繊維に比べても非常に高く、1kgのセーターは1カップの水分を吸収します。スウェットシャツという言葉は本来スウェットセーターからきていて、ウール素材だったのです。昔、登山家の間では「ウールの下着が生死を分ける」と言われていました。今は着るものはファッションですし、新繊維の中でもウールより高機能なものはたくさんできていますが、赤ちゃんにはやっぱり純粋なウールを着せてあげたいですね。イエガーのベビーウールは、イエガー博士の想いを集めたイエガー社でも最高の自信作のひとつです。
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お店を始めた27年前には、ご出産祝いにベビー毛糸を贈られる方が多くいらっしゃったのですが、気がつけばバブル景気の始まりの頃からピタっと止まりました。でも最近では押入れの奥のベビー毛糸をお持ちになり、相談に来られる方が目立ってきてとてもうれしいことです。パッチワークもそうですが、毛糸もどんどん編みなおしして、楽しめる素材です。販売している私達が言うのはとても手前味噌ですが、こんな糸に包まれる赤ちゃんは幸せですね。
画像2 LIBERTY’S:A Bioghaphy of a Shop より
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来年07年の国産新定番が入荷しました。再々度の復刻もあり、昔からリバティが好きな方に気にも入っていただけると思います。リバティらしい柄ばかりのような気がします。UPするまでお楽しみに...
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